「設計」と聞くと、斬新なデザインの建物をイメージすることが多いと思いますが、建築はデザインだけでは成り立ちません。そのデザインを支えるための耐震構造や建築基準法への配慮が同時に必要となります。
東日本大震災で甚大な被害を受けた建物が倒壊したり津波で流されるシーンを思い起こすと、人間が造ったものなど大自然の前では、所詮ちっぽけなものだと改めて思い知らされた出来事でした。したがって、100%安心・安全と言い切れるものはありません。ところが、その建物の中で人は暮らし、勉強や仕事など、日常を過ごしているのが現実です。もし人が建物の中にいるのに倒壊してしまったのなら、尊い命が失われることになるので、建築や土木などの設計をすることはとても責任が重たいのです。
私のできる努力は、せめて倒壊する直前まで、建物中にいる人が全員避難する時間を確保できる建物の耐震構造を常に心がけて設計するようにしております。
また、お客様の要望に応えられる確かな技術力も必要です。技術もなく安易に引き受けてしまうと、建築違反など最悪な事態を招く恐れがあるので、最初に技術的に可能なのか、費用は見合うのかという事も含めてお客様と打ち合わせをし、時には断ることもお客様の為には必要だと思っています。これは技術の裏付けと自信がないとできないことかもしれません。
我社では、スタッフの技術向上のために細かな指導や各種資格取得に必要なサポートを可能な限り行っています。
皆さんの中で設計の仕事に興味がある方がいたなら、私たちと共に、一つずつ経験を積み重ねながら、面白さ、喜び、そしてやりがいのある仕事に挑戦してみませんか。
私の好きな言葉
「強がなければ用は果せない、強と用がなければ美は形だけのもの、
そして、美がなければ建築とは言えない。」
これから、建築・構造設計を目指すあなたへ
古代ローマの建築家・ヴィトルヴィウスの言葉を贈ります。